心斎橋の洋服店の友人からオーダースーツをお考えのお客様がいらっしゃるということで、ご紹介をいただきました。
普段はスーツを着用する機会が少ない山本様
「普段は仕事であまりスーツを着る機会は少ないんです。でも、40歳付近になって一着良いスーツが欲しくて。」という山本様。
さらにお話をさせていただくと「出張時の着用と、時々食事に行く際に着ていくのも良いなぁと。」山本様のようにビジネスでスーツをご着用する機会が少ないお客様から、このようなお話をお伺いする時がよくあります。
プライベートでもスーツを着る?アリ?ナシ?
ビジネスカジュアルが進んでいるとはいえ、やはりスーツは男にとって少し特別なもの。日本の装いの文化において、自己表現の前に相手に失礼の無いように。という気遣いや配慮、思いやりの精神があります。
大切なディナーの際にハーフパンツにビーチサンダルスタイルと、丁寧にアイロンがあてられたシャツとタイドアップしたスーツスタイルであればどちらが相手に対して思いやりがあるでしょうか。
ささやかな気遣いや配慮がある男性。私はとてもカッコイイと思います。プライベートにスーツ。という選択肢、私は大アリだと思います。
今回お選びいただきましたのは英国生地のクリソルド
ダブルのベストをインにスリーピースとしてお仕立てさせていただきました。
今回の生地をお選び頂きましたのはイギリス生地のクリソルド。
英国で1910年創業の老舗ミルであり、英国らしいしっかりとした深みのある生地感が特徴的で、イタリアのミルではカノニコとビエレッシのような親しみやすい価格の生地でありながら、その印象は他のミルにはない英国的な味わいがあります。
ハリがあり肉厚なため、少し踏み込みづらい英国生地もクリソルドであれば充分に楽しんで頂けると思います。英国マニアからビギナーの方まで広くおすすめの生地でございます。
そしてご試着だけでもというカシミアコート
大人な雰囲気なのでこちらも。と無理を言ってご着用いただいたのがこちらの当店のサンプルカシミアコート。
キャメルのカラーがより色っぽさを演出してくれます。キャメルのカラーは紳士服で着用する機会は非常に少なく、ふと考えてみればカシミアのコートくらいかも。と思うほど。
カシミアはカシミア山羊の毛であり、非常に寒い地方で育っているため表面を硬い粗毛で覆われており、その下に柔らかい毛で身体を覆われています。非常に柔らかく上質でごく少量しか取れないため高級生地であるのがカシミアです。
これだけ上質な生地であればあまり味付けは必要ありません。シンプルなコートがより色気を演出してくれます。
紳士服と婦人服の大きな違い
コート丈はヒザ付近までは欲しいですね。なぜかジャケットより少し長いだけという非常に短いコートが流行りましたが、見た目にも防寒的にもあまりよくありません。
よく店頭でもお伝えさせていただいておりますが、紳士服は婦人服に比べて着用出来るアイテムが限られます。スカートやヒールを男性が着るわけにはいきません。
かつて、婦人服が窮屈なコルセットを着用する時代にココ・シャネルが登場し、その当時ありえなかった婦人服に紳士服地のイギリス生地を使用してシャネルスーツを作成し、女性を自由なファッションの世界へと導きました。その自由を求める女性の装いの姿は今もなお続いており、年々着用アイテムは広がってきている気がします。
しかしながら、男性は面白いことに着用アイテムを広げていく自由ではなく、コーディネートの自由を求める文化を追い求め続けました。この合わせはアリか、この丈はアリか、このブランド同士のルーツはアリか、などなど、男性のファッションというのはルーツやマナーが求められるのですね。
ですから良い物を衒い無くシンプルに着る。という美しさは大アリだとまた私は思います。
少し長くなってしまいましたが、冬支度へ向けてのコート。
一度店頭でご試着だけでもなさってみてくださいね。
大阪・南船場・心斎橋のオーダースーツ店、Zentile(ゼンティーレ)
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OPEN:11:00〜19:00 (ご予約優先制)
CLOSE:2018年10月は無休となっております。
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オーダープライス
☆オーダースーツ(2P) ¥75,000〜
☆オーダースリーピーススーツ(3P) ¥85,000〜
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現在の納期 30日〜(繁忙期や生地の仕入れにより前後がございます。また、お急ぎの方はご相談ください)